難病児もやもや選択がいっぱい問題

難病の子と暮らす日々

こんばんは!ぺろみです。先週はお休みしてしまいました・・・。

どうにかルーチンにしたいものです。

↑うちの子のドット絵アバターを作ってみました。こんなかんじの下がり眉です

今週も引き続き、コロナウイルスでTwitterは持ちきりです。

医クラの先生方のあいだでのいさかいだったり、センセーショナルな情報だったり、

医療ケア児のご家族をはじめCOVID19のリスクが高い方々にとっては、

とてもストレスフルな1週間だったのではないでしょうか。

そんなことを言ってる私も、感染のリスクのある職場で働きつつ、難病児の育児をしているわけで、

どうしても無関心ではいられない心境ではあります💦


こういうストレスフルな状況のなかにいると、

勧善懲悪を求めている自分に気づくときがあります。

この先生はデマ情報ばかり流す悪人、

この先生は心あるお医者さん、

この先生はトラブルメーカーの悪人、

などなどなど。

白黒はっきりしている方が脳に心地いいのかもしれませんね。

中国であったり、

政府であったり、

絶対的な悪があって、私たちの生活を脅かしていると考えることは、

改善すべき問題がとりあえず自分の外にあると思うことができて、

立派なストレスコーピングのひとつなのかもしれません。

世の中の本当のところはグレーであることが多いことも、ほとんどの方はわかっているように思います。

(姫路で乗ったバスの中です。
めちゃめちゃ嬉しそうでした)

同じようなことで、医療ケア児を育てていると、何回も選択を迫られます。

胃ろうにする?

気切する?など、

希少疾患だったりすると余計に、大きなエビデンスは医療従事者側もわからない場合もありますよね。

正解がわからないまま選択を続けていくことは、私たち親にとってはとてつもないストレスです。

だれか1番よくわかっている人が私たちの代わりに白黒ハッキリ決めてくれ😵!!!

と思ったことも何度もあります。


医者として患者さんの治療を担当するときも基本は同じです。

どんなに簡単そうに見える病気でも、

診断の向こうに必ずいくつもの選択肢があります。

そして正解選択肢がハッキリしないときも多いものです・・・

ただ、患者さん側から見て決断しづらい問題でも、

医療側から見ると、ぼんやり(これが最適解かな・・・?)というものが見えていることもよくあります。

例えば、がんに対して抗がん剤を使うか?使わないか?

という問題。

あくまで決定するのは患者さん自身なので、

絶対に抗がん剤を使ったほうがいいです、という言い方はあまりしないように思います。

それでも、ガイドラインやこれまでわかっている知見から、この患者さんはこうじゃないかな・・・?

とぼんやり決めて話す場合が多いです。

そしてそれを裏付けるのがEvidence Based Medicine、EBMであるはず。

まだまだ若輩の私がこんなことを言うのもお恥ずかしいのですが、

一人ひとりの患者さんに合った医療を提供するために、日々エビデンスを吟味したり、

あるいは自分が担当した患者さん以外にも役立つように、この世界に少しでもエビデンスを残せるように、

ちっぽけな仕事なのですが私もがんばっています。


私たちが身に染みてわかっているように、難病児もやもや選択肢が多いよ問題(勝手に名付けてみました)がスパッと解決する方法は残念ながらなそうです。

私もしばらく『あのとき気切しなくて良かったのかな・・・』と悩むことになりそう。

それでも、私たちの経験は決して無駄ではなくて、長い積み重ねの間でエビデンスのひとつになって、どこかの誰かを救うかもしれません。

本音をいうと救われるのはうちの子であってほしいわけですが・・・

もちろん、うちの子にとっても、主治医の先生方にだれかの経験が積み重なって、そのおかげでうちの子が救われていることもあるだろうと思います。

そういった壮大なリレーを感じることができるのは、医療従事者でよかったな、と思う瞬間です。


今回のコロナウイルスの件も、

医療ケア児の選択肢も、

無理矢理白黒をつけてトンデモや陰謀論に走る方たちがいるようです。

すべては自分の子や自分自身の命をかけた選択を何度も何度も迫られるストレスからなのかもしれませんね。

せめてSNSに撒き散らされませんように・・・と思います。


今週はすこしあたたかくなりそうですね!

COVID19の勢いがはやくおさまりますように!

ではまた。

ぺろみ

ピックアップ記事

関連記事一覧

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。